令和6年能登半島地震の影響により当該地域の交通網や施設等へ被害が出ている場合があります。
ご旅行を検討の際には各種報道や行政からの発表内容を必ず事前にご確認ください。
- 1泊2日
- 1日目
新潟・佐渡島「滅亡と復活の物語」旅
佐渡島(新潟県)
予算:32,000円〜
・旅行する時期やタイミングにより変動します。あくまでも目安ですので、旅行前にご自身でご確認ください。
・料金は1名あたりの参考価格で、宿泊施設は1泊2食付き週末料金を参考にしています。
更新日:2023/10/13
ジブリ作品「天空の城ラピュタ」と阿部和重「ニッポニアニッポン」の旅です。枯渇してしまった金山。“日本産”は絶滅したと思われたトキ。その「滅亡と復活」を目の前にすれば、もう物語の中を彷徨う感覚です。新鮮な魚介類の食事とともに文学旅行を。

きらりうむ佐渡

史跡・佐渡金山

北沢浮遊選鉱場跡

北沢Terrace

トキ交流会館前の林

浦島
1日目は「天空の城ラピュタ」旅です。新潟港を早めに出発しましょう。ジェットフォイルは、移動が短時間で済みます。昼食は正午にこだわらず、少し遅めでも大丈夫。その分、帰路はカーフェリーにして、気分的にも、お財布的にも、ゆっくり余裕を持つことにしましょう。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 佐渡金銀山の歴史をポイントごとに解説する4つのシアターが秀逸。佐渡金銀山はどのように発見されたのか。金の採掘から生産までは、どのように行われていたのか。それらの謎を大型映像やプロジェクションマッピングを通して詳しく解説しています
- ★ 金山の知識を深めるのに最適な場所なので、現地へおもむく前の予習として立ち寄れば、観光を何倍も楽しめること請け合います。ただし、館内は基本的に撮影禁止。こちらの画像で紹介した「小判」だけはOKです。この小判の大きさは、実物の26倍だとか!
史跡・佐渡金山

史跡・佐渡金山
道遊の割戸

お約束の「金の延べ棒」

宗太夫抗(そうだゆうこう)
金山独自の神事芸「やわらぎ」
佐渡金銀山400年の歴史を伝える史跡。江戸金山絵巻(宗太夫坑)コースでは、人形を使って当時の採掘作業を忠実に再現。明治官営鉱山(道遊坑)コースには、明治期以降の近代化産業遺産群が残る。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ ひと口に「佐渡金山」といっても、金銀を産出する鉱山は55を数えるそうです。17世紀には世界最大級の産出量を上げ、世界の金の約2割に及んだ日本産の金の、ほぼ半分を佐渡島が生産していました。55の鉱山のうち「西三川砂金山」「相川鶴子金銀山」の2つを代表にして世界遺産の構成要素としています。この文学旅行プラン公開後、ほどなくして世界遺産登録されることでしょう
- ★ 山頂から割れ目が走る「道遊の割戸」は、金脈を鑿(のみ)と金槌だけで手掘りして行った結果の姿。「人間の脂が染み込んだような山」と表現した作家は誰だったか……欲の深さを視覚化した山といえるかも
- ★ 「天空の城ラピュタ」といえば飛行石ですよね。リアルな現実にとってそれは「金」に置き換えることができるのではないでしょうか。その意味では、掘り尽くされて史跡となった佐渡金山は、人間の欲望の行き着く先を見せてもいるようです
北沢浮遊選鉱場跡

北沢浮遊選鉱場跡

ライトアップ

全景

50mシックナー(大濃縮機)

ラピュタ帝国すぎる

力のある石は人を幸せにもするが、不幸を招くこともよぉーあることなんじゃ
日本で初めて金銀の浮遊選鉱法に成功した工場跡地。もともとは銅の採取製法だった技術を金銀に応用したもので、戦時下には月間5万トン以上の鉱石処理能力を有して、東洋一の規模といわれた。廃墟に植物が生い茂るその姿から、ジブリ作品「天空の城ラピュタ」の世界観を彷彿とさせると人気のスポット。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 浮遊選鉱場の完成は昭和15年。月間5万トンの鉱石処理能力を有し、当時は東洋一の規模とうたわれました。しかし、戦時中の無計画な増産によって、佐渡の鉱脈は枯渇していきます。戦後、珪砂の採掘や新たな探鉱もなされましたが、有効な打開策とならず、1950(昭和25)年に閉鎖に至ります
- ★ こうして振り返ると、「北沢浮遊選鉱場跡地」のありようは、やっぱり「ラピュタ城」そのものだと思いませんか? いや、逆ですね。作者はラピュタ城に現実のありようを投影しているんですよね……
- ★ 近年、9月に「ミライノキタザワ&ランタンフェス」を行うようになっています。ライトアップされた中でピアノの音色とともに、願いごとを書いたランタンを飛ばす幻想的な一夜です。スケジュールを合わせるのも一考ですね

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 佐渡のラピュタを目の前にしながら、屋外でゆっくり食事を楽しもうではありませんか。同店は佐渡市が取り組む「まちづくり拠点整備活用事業」の一環で、来訪者や地元住民のための交流滞在施設に併設されたもの。運営は、相川地区でまちづくり活動を行う地域団体「相川車座」です
- ★ その相川車座が「Ryokan浦島」などを経営する(有)浦島に飲食業務を委託。今夜の宿泊は、その「浦島」なんですよ、はい
- ★ 「道遊の割戸」を模した抹茶ラテアートが美しい。景色といい、料理といい、ドリンクといい、映え〜なスポットです

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 1日目は「天空の城ラピュタ」をモチーフにしましたが、宿へチェックインする前に、夕方になる時刻をとらえて、明日への予習をしましょう。明日は、阿部和重の小説「ニッポニアニッポン」の行程です。そこで! 野生に戻ったトキを見に行きます
- ★ 鳥は時間に正確です。トキも、日の出とともに巣を出て、日暮れ前に帰巣します。律儀ですよねぇ。淡いピンクをした鴇(とき)色の羽を広げて帰巣する姿は、どこかロマンチックですから
- ★ こんなに復活しているのか……と思うほど、たくさんのトキが林の巣に帰ってきます。シャッターを切る手が止まりませんでした。ああ、望遠レンズがほしい……
浦島

浦島

東館外観

焼き茄子の玉蜀黍(とうもろこし)すり流し寄せ雲丹釜盛り

料理①

料理②

南館 デラックスツイン
「越の松原」に佇む、オーベルジュ。建築家・内藤廣氏による佐渡の自然と見事に調和した「東の館」と、同じく著名建築家・北山恒(こう)氏が創出したガラス張りでモダンな「南の館」の、2つの表情をもつ。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 日本オーベルジュ協会に浦島東館「La Plage(ラ・プラージュ)」が加盟しています。フレンチを楽しむか、和食を堪能するか、う〜ん、悩みます
- ★ 2012年竣工の東館は左官の技が光るクラシカルな雰囲気。1997年竣工の南館は近代的でスタイリッシュなデザイン。どちらに宿泊して、どちらの料理を選択するか、う〜ん、悩みます
- ★ 極私的な結論は……東館に宿泊して、和食と地酒を堪能する、こちらにしました! 皆さんはどちら?
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