- 1泊2日
- 1日目
和歌山・太地町で捕鯨史を体感。『深重の海』『鯨分限』の舞台へ
太地(和歌山県)
予算:30,000円〜
・旅行する時期やタイミングにより変動します。あくまでも目安ですので、旅行前にご自身でご確認ください。
・料金は1名あたりの参考価格で、宿泊施設は1泊2食付き週末料金を参考にしています。
更新日:2023/08/18
明治11年12月24日、太地鯨方船団は子連れのセミクジラを追って漁に出ました。結果、未曾有の海難事故を起こしてしまいます。この悲劇を描いたのが『深重の海』津本陽と『鯨分限』伊東潤。異なる描写が交差する太地の海は今、どんな表情をたたえているのか、クジラ・イルカと人の関係を体験する旅へご案内します。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 国道42号線を南下し太地町に入ると、大きなクジラのモニュメントが出迎えてくれます。気持ち良さそうに泳ぐザトウクジラ親子の真下にたたずむ入り江が森浦湾です
- ★ 構想は2035年を見はるかし、計画の骨子は①森浦湾クジラ牧場計画、②関連計画に分けられています
- ★ ①は、森浦湾を巨大な生けすに見立て、クジラと人の触れ合いや癒やしの場を創出することを目的としています。また②は、日本鯨類研究所の支社を誘致するなど学術研究都市としての機能拡充が盛り込まれています
- ★ ダイナミックな自然と海洋生物の魅力に夢中になること請け合います。イルカと一緒のシーカヤックは楽しい!

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 施設の方から「お客さまから『博物館で展示物だけかと思って来てみたら、イルカショー・クジラショー、ふれあい体験もあってとても良かったです』と喜ばれることが多いです」と報告がありました。とりわけ餌あげ体験はイルカ・クジラに急接近できるので大好評とのこと。これはぜひともエントリーすべきでしょう
- ★ クジラショーに登場するのは、基本的に、オキゴンドウ、コビレゴンドウ、ハナゴンドウ。餌あげ体験は、バンドウイルカ、ハナゴンドウ、コビレゴンドウによって行われています。ただし、天候や動物の体調などにより変更する場合があります
- ★ 貴方はクジラとイルカの違い、分かりますか? こちらの博物館で勉強しましょう!
道の駅たいじ

道の駅たいじ

鯨竜田揚げ定食

まぐろカツ定食(カツ7枚)

鯨カツカレー(サラダ付き)

産物直売コーナー

那智黒(黒あめ)
総面積5.81平方キロメートル、人口約3,000人、和歌山県で一番小さな町にある道の駅。町は小さいけれど、捕れる海産物、収穫する農産物は豊富。毎朝、集積する地場物産はどれも新鮮。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 博物館を歩き回ったあとは、道の駅でお昼ご飯といきましょう。太地町漁業協同組合の事業だそうで、なるほどクジラのメニューが豊富。地域の特産に関わる観光情報も入手できます
- ★ クジラの食用については、好みもあるでしょう。ですから、手軽に体験してみたいという方には、こちらで王道の和定食・伝統レシピ品を試すのがリーズナブルかと思い、チョイスしました。
- ★ ところで、「黒あめ 那智黒」はご存じでしょうか? むかーし、おばあちゃん家には必ずあった、黒砂糖の自然な甘さが印象的な飴です。全国で販売されているので「ああ」と思い出した方も多いと思います。あの飴は、ここ太地町に本社と工場があるんです。お土産にぜひ
燈明崎(古式捕鯨の遺構群)
燈明崎(古式捕鯨の遺構群)

燈明崎の大波
梶取崎(かんどりざき)には現代の灯台が

梶取崎にある「くじら供養碑」
鳥居に目を奪われる「恵比寿神社」
古式捕鯨とは、江戸時代前期・17世紀半ばに紀州藩太地浦に住む人々が編み出した捕鯨法のこと。役割分担した船を組織するだけでなく、山見(やまみ)と呼ばれる探鯨台を設置し、旗や狼煙(のろし)による通信網を整備するなど、武士の兵法を採り入れてクジラを捕獲する画期的な漁法だった。その遺構が今も多く点在する。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 古式捕鯨では、山見の役割を担った者が岬で海を見張り、沖にクジラを見つけると狼煙を上げます。その狼煙場跡が、「燈明崎」と「梶取崎(かんどりざき)」に遺っています。燈明崎には鯨油を使った灯台があったと伝えられており、画像で分かるようにその姿は古文書の絵図をもとに復元されています
- ★ 太地港に面した 「恵比寿神社」は、イワシクジラのあご骨を鳥居に見立てています。井原西鶴『日本永代蔵』〝泰地という里〟の記述にならったとのコト。文学だなぁ。恵比寿様は日本生まれの神様で、釣り竿を持つことで分かるように漁業の守り神なんです
- ★ 太地町は、熊野灘に突き出る二股の半島です。燈明崎から望む海と勇魚(いさな=クジラの古名)に魅せられ、この地を旅した一人の高校生がいました。波涛を見下ろす岬に立ち「太地の海は匂いがしない」と心震わせた、彼の物語は文学旅行noteへ → https://note.com/airplane_deer/

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 明治11年に起きた「背美(せみ)流れ」と呼ばれる未曽有の海難事故を機に、日本の古式捕鯨は終焉を迎えました。欧米の捕鯨も、石油の発見によって鯨油の需要が減り、衰退します
- ★ 食糧確保を目的としていた日本の捕鯨技術は、やがてノルウェーを手本に近代化していきます。昭和に入ると、大型船を駆って南氷洋(なんぴょうよう:南極大陸を環状に取り巻く海)や北洋へ出ていくようになりました。戦後は、食糧難を克服する花形産業といわれるまでになっていきます。今では想像できませんよね。捕鯨華やかりし時代、世界の大海原を相手に出漁した人々のプライドを今に伝える展示場です
- ★ 船腹に記された「RESEARCH」の文字は、商業捕鯨の停止を受けて調査捕鯨の船に転換したことを示しています
太地町立石垣記念館

太地町立石垣記念館

館内

石垣栄太郎・綾子夫妻

展示内容(移民関連①)

展示内容(移民関連②)

館内
太地で生まれ、1920年から40年代にアメリカ画壇で活躍した画家・石垣栄太郎の画業を展示する美術館。社会の歪みに苦しむ人々への眼差しを後世に伝えるため、妻であり評論家として知られた石垣綾子が私財を投じて建設。綾子の没後、2002年に太地町に寄贈された。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 「背美流れ」による古式捕鯨の衰退後、働き口を求めて太地の民は1880年代からアメリカやカナダに移り住んでいきました。那智勝浦にいたジャニー喜多川さんを同様の流れに位置づけていいか分かりませんが、昭和になっても和歌山県南部の移民は続き、その姿は司馬遼太郎『木曜島の夜会』にも描かれています
- ★ 石垣栄太郎は太地町に生まれ、カナダに出稼ぎに行った父に呼び寄せられて渡海。数々の労働の中で社会主義に傾倒し、絵画へ投影していきます。その栄太郎とアメリカで出会った綾子は、新しいタイプの女性として日本の文壇で活躍しました
- ★ 2023年は、第2回和歌山県人会世界大会が10月にあります。和歌山県民の子孫が世界中から集まり、全県で行事が行われます。この石垣記念館でも、移民の特別展を10月初めに開幕予定だそうです
南紀太地温泉 花いろどりの宿 花游
4,000平方メートルの広大な庭園と全室オーシャンビューを堪能できる宿。食事は、勝浦漁港の水揚げ生マグロ、熊野牛、伊勢エビなど、地元食材を使った和洋折衷料理を愉しめる。「くじらの博物館」に隣接し、世界遺産・熊野古道「大門坂」や名勝「橋杭岩」は車で30分圏内。

鹿子沢ヒコーキのおすすめポイント
- ★ 太地では民宿を楽しむ手もあるのですが、今回は優雅な宿をチョイスしました。4,000㎡の広大な庭園と太地の海は、きっと貴方の思い出に残ることでしょう。建物の経年が気になる方は、流行のグランピング施設が併設オープンしていますので、パートナーとの二人旅なら、そちらで贅沢するのもありかな〜
- ★ 文学旅行とはいえ、太地に来たのですから「くじら料理」を体験すべきだろうと思われる方もおられましょう。こちらのディナーで注文すると、洋食風のアレンジでサーブされるので、昼食時とは違う珍しい体験になるかもしれませんね
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仙台から一関の岩手サファリパークへ!古民家宿で農業体験も満喫
一関(岩手県)
予算:25,000円~


プランナー旅色コンシェルジュ・中山
愛知・岡崎へ子連れでおでかけ 雨の日は美術博物館で工作体験!
岡崎(愛知県)
予算:4,000円~


愛知県岡崎市公式観光サイト岡崎おでかけナビ
富山県にいかわエリアの水に触れる春旅[黒部・宇奈月温泉編]
黒部(富山県にいかわ観光圏)
予算:47,000円~
![富山県にいかわエリアの水に触れる春旅[黒部・宇奈月温泉編]](https://img.tabiiro.jp/plans.tabiiro.jp/plans/images/main/1739153336-main2754+%281%29+%281%29.jpg)

プランナー旅色コンシェルジュ・深井
三重・尾鷲の有名スーパーへ 商業リゾート「VISON」も体験
尾鷲(三重県)
予算:10,000円~


スーパーマーケット研究家一般社団法人全国ご当地スーパー協会