【2024年・おでかけ】初詣に行きたい中国地方の神社仏閣17選

【2024年・おでかけ】初詣に行きたい中国地方の神社仏閣17選

観光・カルチャー

2024/01/05更新

年始の習わしとして親しまれている初詣。新年の初めに神社や仏閣を訪れたら、神仏に前年の感謝を伝え、本年の開運や健康の祈りを捧げます。そもそもは平安時代からある農業や自然へ感謝をし、新年の豊作を願う「年籠り(としごもり)」という夜通し行っていた風習からきているといわれています。後に大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれたことが、現在の初詣の由来になったのだそう。
初詣は、伝統的な年始の習わしで日本における重要な文化ですね。正月といえば初詣に行かないと始まらない! という方も多いのではないでしょうか? 今回は初詣におすすめのスポットを中国地方から17選紹介します。新年の初詣を訪れる際の参考にしてみてください。

初詣の参拝マナー

「初詣には毎年行っているけれど、参拝方法が合っているかなんて、今さら人に聞けない……」という方のために、まずは神社の参拝のマナーを解説します。

1.鳥居の前で一礼
2.参道の中央は神様が通る道のため、参拝者は端を歩く
3.手水舎で心身を清める
 1)柄杓を右手に持ち水を汲み、左手にかける
 2)左手に柄杓を持ち替え、右手に水をかける
 3)柄杓を再び右手で持ち、左手で口をすすぐ
 4)柄杓で水を左手にかけ、残った水で柄の部分を洗い、清めたら完了(柄杓は元の位置に)
4.お賽銭を納めて鈴を鳴らす。参拝の基本となる作法は「二礼二拍手一礼」。一部の神社では「二礼四拍手一礼」の場所もあるのでご注意を。
※寺院は、一礼をしてお賽銭を納めたら鐘をついて静かに手を合わせ、最後に再度一礼を。
5.参拝後も参道の端を歩き、鳥居をくぐる際には一礼を忘れずに。

山口県

【防府市】防府天満宮

山口県内屈指の初詣スポット

「防府天満宮(ほうふてんまんぐう)」は、平安時代に学者、政治家として活躍した菅原道真公を祀っており、学問の神様として知られています。合格祈願や学業成就の祈願で訪れる人が多いのはもちろん、縁結びや厄払いなどのご利益でも知られるパワースポットです。日本三大天満宮の一つに数えられ、山口県内でも屈指の初詣スポットである防府天満宮は、年明けから夕方までは大混雑します。時間には余裕を持って訪れましょう。また防府駅から徒歩約15分とアクセスが良いので、公共交通機関を利用するのがおすすめです。

【周南市】遠石八幡宮

平安朝の時代から多くの参拝者が訪れる

「遠石八幡宮(といしはちまんぐう)」は、全国に4万社余りある八幡様の総本宮「宇佐八幡宮」の分霊社として推古天皇の時代に建立された神社です。下関壇ノ浦(しものせきだんのうら)での源平合戦の前哨戦の際に、洪鐘(こうしょう)に流れ矢が当たり、音色が悪くなったという記録が残っています。その後、洪鐘は1300年代に二度作り直され、現存するものは文化財に指定されています。初詣をはじめ、年間通じて多くの参拝客が訪れる地方有数の神社で、厄除開運・家内安全・交通安全・事業発展・必勝・安産など広くご利益があるとされています。

【宇部市】琴崎八幡宮

1000年以上の歴史を誇る格式高い古社

山口県宇部市に鎮座する「琴崎八幡宮」は、859年に僧の行教が大分県の「宇佐八幡宮」から京都の「石清水八幡宮」に御分霊を移す際、嵐を避けるために宇部に寄港したのが起源とされています。以来、多くの人に崇敬された由緒ある八幡宮で、宇部の守り神“はちまんさま”として親しまれてきました。「応神天皇」「仲哀天皇」「神功皇后」を御祭神とし、安産や縁結び、家内安全などに御利益があるといいます。また、お守りの種類が驚くほど豊富に揃い、メディアでも取り上げられるほど。新しくなったお守り授与所で、ひときわ目を引くのが色とりどりのお守りで、約950種類以上(2023年1月現在)。合格のお守りからペット用のお守りまであり、この神社ならではのめずらしいお守りも豊富に揃っています

岡山県

【岡山市】最上稲荷

神仏習合時代の形態を数多く残す寺院

寺院でありながら鳥居や神宮形式の本殿を持ち、「神仏習合」の形態を残す「最上稲荷(さいじょういなり)」。江戸時代以降、約1200年の歴史を誇り、妙教寺本堂(みょうきょうじほんどう)や客殿など登録有形文化財が点在しています。五穀豊穣、商売繁盛、開運などの徳を持つ「最上位経王大菩薩(さいじょういきょうおうだいぼさつ)」を本尊とし、77の末社にさまざまな神が祀られる県内屈指の初詣スポットです。正月三が日には新しい時の初めを祝い、世の中の平和と幸福を願う「新春開運大祈願祭」が行われ、多くの人でにぎわいます。

【岡山市】吉備津神社

桃太郎ゆかりの神事で健康と招福を祈願

「桃太郎」のモデルとされる吉備津彦命(きびつひこのみこと)と、吉備津彦に成敗された温羅(うら)を祀る「吉備津神社」。健康長寿をはじめ、学業成就、交通安全、建設工事安全などのご利益で知られています。国宝の本殿や拝殿、鳴釡神事(なるかましんじ)が行なわれる御竈殿(おかまでん)、約400mもの長い廻廊など見どころがたくさん。正月の1月3日には、桃太郎の鬼退治の神話を重ねて由来し、東西南北に向かって一斉に矢を放ち、四方の悪魔を祓い健康と招福を祈る「矢立(やだて)の神事」が行われます。

【岡山市】岡山神社

縁結びの神として霊験あらたかな神社

岡山電気軌道城下電停から徒歩約4分にある「岡山神社」は860年の創建で、かつては岡山城本丸の地に鎮座し崇敬されていました。主祭神は「倭迹迹日百襲姫命(やまとととびももそひめのみこと)」で、6柱の副祭神とともに、縁結び・商売繁盛などの御利益があります。神前結婚式は、縁のある二人が神様の前で契りを結ぶ日本の伝統に基づいた結婚式を執り行い、岡山城を背景にした記念撮影が和服に映えると好評です。縁結びの神様の御神徳を授かり、境内の「随神門」をくぐると円満な家庭を築くことができるといわれています。

広島県

【尾道市】千光寺

初詣を拝んだ後はそのまま参拝も

「千光寺(せんこうじ)」は、806(大同元)年創建と伝えられる真言宗の名刹です。千光寺山の中腹に建つ鮮やかな朱塗りの本堂が有名で、眼下には尾道の街並や瀬戸内海に浮かぶ島々を見渡せます。元旦は6時30分から千光寺山ロープウェイで臨時便が運行。初日の出が見られるのは例年7時10分前後なので、初日の出を拝んだ後、そのまま参拝する人も多く見られます。

【廿日市市】嚴島神社

初詣には毎年約10万人が訪れる

593(推古天皇元)年に佐伯鞍職(さえきのくらもと)により創建され、1168(仁安3)年に平清盛によって、現在の姿に改められたと伝わる「嚴島神社」。荘厳華麗な建築美と、目の前に広がる瀬戸内海、そして背後にそびえる弥山の自然美が融合した神秘的な社殿は、世界中の人々を魅了しています。大晦日の夜から元旦にかけては、宮島に渡るフェリーが15分おきに臨時便を出航。正月三が日は駐車場も大混雑するため、公共交通機関の利用がおすすめです。元旦の0時には、神様にお供えした御衣装を新しいものに取り換える儀式「御神衣献上式(ごしんいけんじょうしき)」が、5時には五穀豊穣や国家安泰を祈る祭典「歳旦祭(さいたんさい)」が行われます。

【広島市】広島護國神社

戦没者への追悼の念と共に平和を願う

「広島護國神社」は、1868(明治元)年の戊辰戦争で陣没した高間省三(たかま しょうぞう)命以下78柱の広島藩士を水草霊社にお祀りしたことを始まりとする広島県有数の神社です。また、その後の戦争事変で戦没した、約9万2000余柱の英霊を祀っています。初詣には50万人を超える参拝者が訪れるそう。平和や戦没者への追悼の念を捧げると共に、新しい年が平和で過ごせることを願いたいですね。鯉のデザインがかわいいおみくじのほか、お守りや御朱印を目的に参拝する観光客も多いのだとか。

【広島市】空鞘稲生神社

原爆クスノキの生命力あふれる 霊験あらたかなパワースポット

広島電鉄本川町電停より徒歩約5分の「空鞘稲生神社」は、約490年前からこの地に鎮座する。御祭神に「宇迦之御魂神」「宇氣母智神」「和久産巣日神」を祭り、“五穀の神様”として商売繁盛や食べ物をつかさどる神様の御神徳があり、鎮守として長く地元で愛されてきました。ほかに「恵美須神社」「幸神社」「稲生神社」があり古くから信仰を集めています。緑の木々が豊かな境内にある広島での被爆直後に芽吹いたというクスノキは、御神木「原爆クスノキ」とされその生命力があふれるパワーにあやかりたいと多くの人が訪れます

【広島市】五日市八幡神社

古代の天皇を主祭神とする悠久の神社

JR五日市駅から徒歩約15分の八幡川沿いにある「五日市八幡神社」。この神社は、901年頃に創建され、古代の仲哀天皇、神功皇后、応神天皇である「帯中津日子命(たらしなかつひこのみこと)」「息長帯日賣命(おきながたらしひめのみこと)」「品蛇和気命(ほんだわけのみこと)」を主祭神とし、地元の総鎮守として人々に愛されてきました。お守りは色鮮やかで種類も多く、ランドセルの形をした「ランドセル守」は可愛いと人気。子どもの無事を願い身に付けたり、心臓に近い位置に持つのが良いそう。ほかにも「勝守」や「幸福守」「方位除・八方除御守」などが揃い、授与所で通年で頒布されています。

【広島市】塩屋神社

すべての縁の始まりをつなぐ神社

JR五日市駅から徒歩約10分の住宅地に鎮座する「塩屋神社」は、約1,400年以上の歴史を誇る神社。主祭神は「猿田彦大神」を祭り、縁結びの御神徳があるといわれています。境内では良縁に導くため、神様が背中を押してくれる「腰掛石」や「導き石」「良縁の石」、願いが叶うという御神木「大慶の木」、縁起の良い「けやき坂」とパワーが宿る見どころが満載です。社務所では「恋文の玉」「五色縁結び紐」「恋みくじ」など良縁に関する授与品が数多く揃い、健康や恋愛など、すべての縁の始まりをつなぐ神社として地元の人々に愛されています。

島根県

【鹿津和野町】太皷谷稲成神社

美しい朱色の鳥居を抜けて参拝を

京都の伏見稲荷の神霊を移した「太皷谷稲成神社(たいこだにいなりじんじゃ)」。稲荷神社のなかでも「稲成」と表記するのは全国的にも珍しいそうで、大願成就の祈りが込められています。願望成就のほか、商売繁盛、開運厄除の神として信仰を集めており、初詣には毎年数10万人の参拝客が訪れます。表参道にトンネルのように立ち並ぶ、約1,000本の赤い鳥居は壮観です。石段を上り切った先にある境内からは、津和野(つわの)の町並みを見渡せます。

【出雲市】出雲大社

「二礼四拍手一礼」で参拝

縁結びの神として名高い大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)を祀り、年間約200万人もの参拝者が訪れる「出雲大社」。島根県屈指の観光名所で、 “縁結びの聖地” ともいわれているパワースポットです。八雲山を背に、大国主大神が鎮座する御本殿をはじめ、長さ約13m、重さ約5.2トンにも及ぶしめ縄が印象的な神楽殿などが立ち並び、神聖な空気が漂います。出雲大社の参拝は、「二礼四拍手一礼」が好ましいとされているので、参拝時はご注意を。毎年正月三が日は、約60万人の参拝客が訪れ大変混雑します。あらかじめ交通規制の情報や各門の開門時間を調べておくと安心です。

【出雲市】長浜神社

歴史ある建造物を守り伝えられている神社

島根県出雲市に鎮座する「長浜神社」は国引き神話の神「八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)」を祀り、勝利やスポーツ上達、不動産守護、縁結びなどに御神徳があるとされ地元では“妙見さん”と人々に親しまれ信仰を集めています。拝殿の左手前には「弓掛の松」があり、大木跡が現存。豊臣秀吉が朝鮮出兵の折、百日祈願をした際に参拝した片桐且元が弓を立てかけた松といわれ、朝鮮での連勝を導いたと太閤より多くの恩賞を授かり、勝負に勝つ神として信仰を集めるようになりました。

鳥取県

【鳥取市】白兎神社

神話に登場する白兎の舞台

「白兎神社(はくとじんじゃ)」は、「古事記」や「日本書紀」にも登場する古社です。境内には日本神話「因幡の白兎」(古事記の一節)に登場する白兎が、傷口を洗って治療したといわれる「御身洗(みたらし)池」があります。神話にちなんで、皮膚病ややけどなどに効く神社として信仰されてきました。兎年の初詣にはいつも以上に多くの参拝者が押し寄せます。また神社のある鳥取市内には、「因幡の白兎」の舞台になったスポットが点在。白兎が大国主命と出会った「白兎海岸」は、日の出の美しい場所でもあります。初日の出を拝んでから、初詣へ向かってみてはいがかがでしょう。

【鳥取市】宇倍神社

全国で初めて拝殿が紙幣に採用されたお金に縁ある神社

「宇倍神社(うべじんじゃ)」は、平安時代から続く鳥取県東部を代表する神社です。こちらの神社は、日本で初めて紙幣の図柄に採用された神社としても有名。お金に御縁があるといわれていることから、商売繁盛・金運上昇の神様として多くの参拝者が訪れます。特に初詣では、参道に行列ができるほどなのだとか。また、御祭神として祀られている武内宿禰命(たけのうちのすくねのみこと)は、360歳まで生きたといわれていることから、長寿の神としても崇拝され親しまれています。

おわりに

中国地方には観光スポットとしても屈指の神社仏閣がたくさんあります。特に初詣は、例年多くの人が訪れ混雑が予想されるため、車で行くと大渋滞に巻き込まれる可能性大。可能であれば公共交通機関を利用するのがおすすめです。なかには、密集を避けるための「分散参拝」を行う場所もあるので、事前チェックは欠かさずに。2024年を良いスタートが切れることを祈っています。

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