【岐阜】老舗温泉旅館「下呂温泉 小川屋」宿泊レポ どの世代も楽しめる、美人の湯をめぐる旅へ

岐阜県

2024.03.29

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【岐阜】老舗温泉旅館「下呂温泉 小川屋」宿泊レポ どの世代も楽しめる、美人の湯をめぐる旅へ

歴史やものづくりに触れる旅が大好きな、旅色LIKESライター・長月あきです。有馬温泉(兵庫)、草津温泉(群馬)と並び、日本三名泉のひとつに数えられる岐阜県の下呂温泉。1000年以上の歴史を持ち、織田信長が湯治に訪れたという説もある歴史ある温泉地です。今回は、下呂温泉の魅力と、下呂でも有数の規模を誇る創業75年の老舗温泉旅館「下呂温泉 小川屋」の宿泊体験レポートをお届けします。

目次

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泉質が自慢の下呂温泉。さまざまなお風呂を堪能したい方は、湯めぐり手形が超お得!

大正時代から続く共同浴場「白鷺乃湯」と温泉街に点在する無料の足湯スポット

下呂の湯を堪能できる老舗温泉宿「下呂温泉 小川屋」

館内で湯めぐりも。趣の異なる充実したお風呂

地元食材を使った夕食や、種類豊富な朝食にも大満足

幅広い世代が楽しめる温泉旅へ

泉質が自慢の下呂温泉。さまざまなお風呂を堪能したい方は、湯めぐり手形が超お得!

林羅山の像

温泉街にある林羅山の像。

万里集九の像

湯めぐり館前の広場にある万里集九の像。

下呂温泉は、室町時代の京都の高僧・万里集九(ばんりしゅうく)により、三名泉のひとつとして紹介され、後に江戸時代の儒学者・林羅山(はやしらざん)がそれを追認する形で、有馬・草津・下呂を天下の三名泉と称したことから、全国に知られるようになりました。滑らかで柔らかい肌触りが特徴の温泉は、「美人の湯」とも呼ばれ、岐阜を代表する温泉地です。

下呂温泉湯めぐり手形

お得な湯めぐり手形は1枚1,300円で有効期限6ヶ月。有効期限内ならいつでも使用可能。※4月1日より湯めぐり手形1500円

旅色LIKES

2022年に開業した「湯めぐり館」。

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湯めぐり館の前の広場にある黒板。旅の思い出を自由に書き込める。

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湯めぐり館の前の広場にある手湯。真ん中は少し熱めのお湯。

下呂の温泉街には、無料の足湯スポットや日帰り入浴ができる宿や施設がたくさんあります。日帰り旅の方や宿泊先以外のお風呂にも入ってみたい! という方には「湯めぐり手形」がおすすめ。手形加盟旅館の中から3施設のお風呂に入浴できます。ちなみに、今回宿泊した小川屋の大浴場日帰り入浴は1,500円なので、旅館によっては1軒行くだけで元が取れることも。ただし、手形を使用できる時間帯や曜日には制限があったりするので、事前に下呂温泉旅館共同組合のホームページで入浴制限をチェックしてみてください。
湯めぐり手形は「下呂市観光交流センター 湯めぐり館」や下呂市内の旅館、土産物店などで購入できます。湯めぐり館は、下呂温泉街の中心地・白鷺橋のすぐ隣にあり、下呂周辺の観光情報入手とまち歩きの休憩所として利用できる施設。観光パンフレットや割引券があるのでおすすめです。

◆下呂市観光交流センター 湯めぐり館
住所:岐阜県下呂市森1075-1
電話番号:0576-20-4146
営業時間:9:00~17:30

下呂市観光交流センター 湯めぐり館 HP
下呂温泉旅館共同組合 HP(湯めぐり手形詳細有)

大正時代から続く共同浴場「白鷺乃湯」と温泉街に点在する無料の足湯スポット

白鷺乃湯

大正15年創業の「白鷺乃湯」。

白鷺乃湯

備え付けのシャンプー等はなく、持参する必要あり。入り口で購入も可能。

白鷺乃湯

男性風呂からは夜景も!

白鷺乃湯

建物前には無料開放されている「ビーナスの足湯」が。

白鷺乃湯

建物のすぐ近くにある「日本三大名泉発祥之地」の石碑。

いくつかある立ち寄り湯のなかでイチオシなのが、古くから地元の方にも親しまれている共同浴場のひとつ「白鷺乃湯」。外観は洋館風、内部はレトロな雰囲気で、内湯にヒノキ風呂のみがあるシンプルな銭湯です。大きなガラス張りの窓があるので、男性風呂からは飛騨川や対岸の温泉街が見渡せます。女性風呂は窓が曇りガラスですが、天井が高く窓が大きいので昼間はとても明るくて開放感がありました。下呂温泉がリーズナブルに楽しめ、気軽に立ち寄れるのがいいですね。

◆白鷺乃湯
住所:下呂市湯之島856-1
電話番号:0576-25-2462
営業時間:10:00~21:00 ※最終受付20:15
定休日:水曜日
料金:大人430円、小学生160円、幼児80円

白鷺乃湯 公式HP
噴泉池

下呂大橋の下の河原にある噴泉池。温泉が噴き出している箇所は熱めだが、足湯はぬるめ。

鷺の足湯

下呂温泉で最初に作られた鷺の足湯。

田の神の足湯

下呂市役所近くの田の神の足湯。手湯も。

白鷺乃湯の前にも無料の足湯がありますが、下呂の温泉街には、まち歩きの途中に気軽に利用できる「足湯」や「手湯」が、あちこちに点在しています。特に飛騨川の河原にきれいに整備された噴泉池は開放感抜群! 散策中の足の疲れをとるのにぴったりです。

下呂の湯を堪能できる老舗温泉宿「下呂温泉 小川屋」

小川屋

飛騨川沿いの大きな老舗旅館「下呂温泉 小川屋」。中は迷いそうなほど広い!

小川屋

ロビーにある足湯。

小川屋

貸し出し用の色浴衣がずらり。

旅色LIKES

「別館ゆらぎ」の洋室。

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「別館ゆらぎ」のバルコニー。

下呂の老舗旅館「下呂温泉 小川屋」は温泉街のほぼ真ん中にあり、まち歩きには申し分のない立地です。一見、昭和感のある外観とは裏腹に、今回宿泊した客室やお風呂はリニューアルされていて、とても快適で居心地のいい空間になっていました。
宿泊したのは、飛騨川を望む「別館ゆらぎ」の洋室のお部屋。穏やかな色調でまとめられた、落ち着いた雰囲気です。バルコニーには椅子とテーブルが置かれているので、ビールやコーヒー片手に目の前の下呂の風景をゆったりと楽しめそう。

館内で湯めぐりも。趣の異なる充実したお風呂

小川屋

畳風呂の大浴場「白鷺の湯」。

小川屋

露天風呂「白妙の湯」。「白鷺の湯」内から入る。

小川屋

大浴場「薬師の湯」。こちらも畳敷き。

小川屋

露天風呂「河鹿の湯」。川のせせらぎが心地よい。

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貸切風呂「霞」。こちらも畳敷きになっている。

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貸切風呂「瑠璃」。窓から外の景色が見える半露天風呂。

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モダンなデザインが印象的な温泉スパ 汕(せん) 。

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他のお風呂とはガラッと印象が異なる。

下呂温泉 小川屋の最大の特徴は、なんと言ってもお風呂の種類の豊富さです。時間帯で男湯と女湯が入れ替わる大浴場(それぞれに露天風呂付き)が2つ、宿泊者専用の温泉スパ、別館7つと本館2つ、計9つの貸切風呂と、宿の中で存分に下呂温泉を堪能できます。それぞれのお風呂ごとに異なるコンセプト・イメージで作られており、どこに入っても「わあ!」と感嘆の声が出る素敵なお風呂ばかり。中でも畳敷き100畳の大浴場「白鷺の湯」は圧巻です! お風呂に敷かれた畳は柔らかく滑りにくいので、高齢者や子どもにも安心です。大浴場で、小さなお子さんがはしゃいで走り出すのを見かけると、ヒヤッとしますものね。
小川屋のお風呂は日帰り入浴もできます。その場合、大浴場は男性が「薬師の湯/河鹿の湯」、女性が「白鷺の湯/白妙の湯」のみの利用となります。「湯めぐり手形」も利用できますが、時間制限があるのでご注意を。

地元食材を使った夕食や、種類豊富な朝食にも大満足

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飛騨牛すきしゃぶ。

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どれも盛り付け方が美しい。

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地ビール。

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竹酒も風情がある。

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バイキング形式の朝食は種類が豊富。

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岐阜の郷土料理・朴葉みそや下呂名物・鶏ちゃんも並ぶ。鶏ちゃんとは、鶏肉と野菜に特製のたれを絡めて炒めたもの。

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一口食べて「おいしい!」を思わず声が出た飛騨牛カレー。

夕食はA4等級以上の飛騨牛や地元食材を使った「飛騨牛すきしゃぶ会席」をいただきました。地元産の野菜やお米を使い、ひとつずつ丁寧に作られたお料理が並びます。特にメイン料理であるすきしゃぶのお出汁の味がおいしいんです!質・量ともに期待通りで大満足でした。
バイキング形式の朝食会場は広くゆったりとしており、人は多かったですが、混み合っている感じはしませんでした。岐阜のご当地グルメをはじめ、和洋種類が豊富でついつい取り過ぎ、食べ過ぎてしまいます。なかでも、口当たりがまろやかでこくのあるカレーは絶品!

幅広い世代が楽しめる温泉旅へ

下呂の最大の魅力は泉質のいい温泉はもちろんですが、コンパクトなエリアにグルメやお土産、見どころがぎゅぎゅっと詰まった温泉街や周辺観光スポットが豊富なところです。
じゃあ行ってみよう! と思っても、小さな子連れでの温泉旅行は、周囲への迷惑や子どもの安全が気になって結局ママはゆっくり楽しめない……なんてことも多いですよね。わたし自身、子どもたちがある程度の年齢になるまでは、とても温泉に連れて行く気にはなれませんでした。ですが、小川屋には小さいお子さんだけでなく、高齢者への心遣いが随所に感じられました。赤ちゃん連れのパパ・ママに配慮した「赤ちゃん温泉デビュープラン」なども用意されているそう。あまり距離は歩けない高齢の方でも、旅館内で湯めぐりが楽しめる、色んな世代に嬉しい宿だなと思いました。また、2024年初夏より温泉付ラグジュアリー客室『碌間』の改装・リニューアルも予定されています。11月頃に完了予定なのでその時期に訪れるのも良いかも。さらに、小川屋LINE公式アカウントとInstagramでは連動した各種優待クーポンが配布されるそうなので要チェックです!
家族全員が楽しめる下呂温泉と小川屋で、思い出に残る休日を過ごしてみませんか?

◆下呂温泉 小川屋
住所:下呂市湯之島570
電話番号:0576-25-2118
営業時間:チェックイン 15:00~、チェックアウト ~11:00

下呂温泉 小川屋 HP
下呂温泉 小川屋公式Instagram
下呂温泉 小川屋LINE公式アカウントはこちら

小川屋

岐阜県下呂市湯之島570番地

小川屋

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歴史旅 長月あき

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時間を見つけては、歴史や伝統工芸などに触れられる旅スポットを巡っています。ものづくりの技術や創意工夫を知る産業観光も大好き。東海・関西エリアを中心に、歴史やものづくりを身近に感じられる旅体験をお届けします。近年は道の駅とかわいいおみくじ、地サイダーがマイブーム。

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