“日本一有名な秘湯”で知られる秋田県の「乳頭温泉郷」。柔らかな乳白色のお湯に、辺り一面の雪景色……。足元からはぷくぷくと湧き上がる源泉が、あなたを包みます。東京駅から秋田新幹線とバスを乗り継ぎ約3時間40分、「鶴の湯温泉」をはじめとする昔懐かしい日本の風景が広がる名湯に出合ってみませんか?
秋田県と岩手県の県境にある乳頭山の麓に湧く乳頭温泉郷。その歴史は古く、かつては湯治場として人々を癒してきました。茅葺き屋根の宿舎や、湯小屋はまるで江戸時代に迷い込んだかのような雰囲気。日帰り入浴客でにぎわう混浴の風呂も、朝や夜は宿泊者だけの時間。運がよければ貸切状態で湯が楽しめます。
「鶴の湯温泉」は乳頭温泉郷の中で最も古い歴史を持ち、秋田藩主の湯治場だった由緒ある温泉。警護の武士が詰めた茅葺き屋根の長屋「本陣」が今なお残り、そこに宿泊もできます。白湯、黒湯など4つの源泉が湧き、乳白色の混浴露天風呂をはじめ9つの湯船を満たしています。湯上り後は囲炉裏の炭火で煮込んだ名物「山の芋鍋」で、お腹もほっこり。打って変わって近年リニューアルされた「休暇村 乳頭温泉郷」は、温泉郷の中で最も近代的な施設。ブナの原生林に囲まれた屋根付き露天には、乳白色の湯がなみなみと注がれています。
鶴の湯から3.5kmの山道を抜けると見えてくるのが3つの湯。和モダンな趣が女性に人気の「妙乃湯(たえのゆ)」は軒先を流れる先達川を眺めながら湯浴みが楽しめます。また、「金の湯」「銀の湯」という2本の自家源泉があるのも魅力です。一方、自然を近くに感じられる混浴露天が人気の「蟹場(がにば)温泉」は、無色透明の重曹炭酸水素泉。古い角質や皮脂汚れを落とし、肌をツルツルにしてくれるそう。「大釜温泉」の湯は、とろみがあり肌触りの柔らかな濁り湯。木造校舎を移築したユニークな建物は、昔懐かしい面影にあふれています。
「大釜温泉」脇のハイキングコースを山方面に約1km進んでいくと到着するのが「孫六(まごろく)温泉」。渓流沿いの開放感ある露天風呂が評判。湯治場の雰囲気を残す内風呂は、温泉郷の中でも唯一の黒っぽく見えるラジウム鉱泉で「山の薬湯」と呼ばれています。そこから川を越えて200mほど先にあるのが「黒湯温泉」。湯船は混浴と男女別があり、個々に露天と内風呂があるので湯船の数がとても多く、さらに打たせ湯もあります。秘湯らしいひなびた風情たっぷりなこの2湯ですが、どちらも冬季は休業。春からの営業を楽しみに待ちましょう。
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