【着物旅】祝! 西九州新幹線開業! 着物で歩く佐賀・長崎
熊本在住の旅色LIKESライターかっきーが発信する九州の魅力。今回は西九州新幹線の開業を祝して、停車駅から行けるおすすめスポットを趣味の着物で巡りました。日本三大美肌の湯から、世界遺産に宮殿まで!? 新幹線開業でますます盛り上がる九州をお届けします。
目次
2022年9月23日に西九州新幹線が開通しました! 今回開通したのは佐賀県にある「武雄温泉駅」~「長崎駅」のルートです。途中、嬉野温泉、大村、諫早(いさはや)に止まります。この新幹線ルートの開通により、博多~長崎間が30分短縮されました。なお、武雄温泉駅~博多駅間は在来線特急での運行です。今回は西九州新幹線の駅から行ける観光スポットを趣味の着物を着て巡ります。
【武雄温泉駅】大楠(おおくす)が待つ武雄神社へ
武雄市は歴史ある武雄温泉と共に、古くから長崎街道の宿場町として栄えてきました。「武雄神社」は樹齢3,000年以上の武雄の大楠を御神木として祀られており、社殿は武雄神社の使いとされる白鷺に肖(あやか)り、白を基調としている全国でも珍しい神社です。
武雄神社を参拝したらご神木の「武雄の大楠」へ。その道中も美しく、青もみじのトンネルが着物とよく合います。秋には紅葉も楽しめそうです。
武雄神社のご神木である「武雄の大楠」は高さ27m、根回り26m、根元の空洞の広さは12畳にもなり、その大きさは全国巨木ランキング第7位。実際に対面すると大きさや威厳、神聖さに圧倒され、神が宿る大楠と言われる所以をひしひしと感じます。
また、武雄神社の前にはもうひとつの御神木の夫婦杉があり「むすびの檜」と呼ばれています。並んで真っすぐと高くそびえる2本の檜は、根本と上部の枝が合着しており、縁結びのご利益があるとして親しまれています。このご利益は夫婦円満のみならず、仕事やお金など様々なご縁を結ぶそうです。ご利益にあやかるには、2本の木の間にかけられている鈴尾に鈴を結びます。年間約1万人が鈴を結ぶと言われている鈴尾には鈴がびっしり!
◆武雄神社
住所:佐賀県武雄市武雄町大字武雄5327
電話:0954-22-2976
アクセス:武雄温泉駅から車で約4分、徒歩約18分
駐車場:有(無料)
【嬉野温泉駅】気軽に立ち寄れる美肌の湯が湧く温泉街へ
嬉野市は日本三大美肌の湯に数えられる嬉野温泉が有名です。また、銘品の嬉野茶や温泉豆腐などの名産品も多々あり、年間を通して多くの人が訪れます。
温泉街には無料で誰でも利用できる足湯や手湯がいくつかあり、温泉に全身浸かる時間が無い方でも手軽に名湯を味わうことができます。またお土産屋さんも多くあるので、嬉野茶を使ったソフトクリームや地酒を味わいながらの足湯なんてのも最高ですね。
「シーボルトの湯」は地元の人も多く通う公衆浴場です。お湯はトロトロとしており、さすが日本三大美肌の湯の称号に納得の湯触りです。また、シャンプー、リンス、ボディーソープ、洗顔に化粧水まで完備されており、観光ついでにふらっと訪れても安心です。
◆シーボルトの湯
住所:佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙818-2
電話:0954-43-1426
営業時間:6:00~22:00(最終受付21:30)
定休日:第3水曜日
料金:こども 210円、大人 420円、70歳以上 340円
アクセス:嬉野温泉駅から車で約5分、徒歩約23分
駐車場:有(90分まで無料、その後は60分100円)
【武雄温泉駅/嬉野温泉駅】ちょっと足を延ばして宮殿へ!? 有田ポーセリンパ―ク
武雄温泉駅と嬉野温泉駅から車で約25分の所に「有田ポーセリンパーク」があります。ポーセリンとは英語で磁器のことで「磁器の公園」を意味します。園内にはドイツ・バロック建築の宮殿を忠実に再現したツヴィンガー宮殿のほかに、バロック様式の庭園・佐賀の酒造・有田焼・登り窯がある「酒・器」のテーマパークです。また、随所にガーデンがあり、四季折々の花や緑を楽しむこともできます。
絵付け、手びねり、ろくろ等の陶芸体験もできます。スタッフの丁寧な説明で初めてでも安心です。絵付けは湯呑(小)、四寸皿880円~体験できます。
ほかにも有田焼の販売もあり、普段使いの食器から来客用の食器や玄関飾り、風鈴まで多岐にわたる有田焼を目で見て、触って買うことができます。
◆有田ポーセリンパーク
住所:佐賀県西松浦郡有田町戸矢乙340番地28
電話:0955-41-0030
営業時間:9:00~17:00
アクセス:武雄温泉駅から車で約25分、嬉野温泉駅から車で約22分
料金:無料
駐車場:有(無料)
【長崎駅】異国情緒漂う街へ
長崎市は中国やオランダなどの異文化が交じり合った街並みです。近年では西九州新幹線の開通に向けた駅周辺の大々的な再開発も行われており、古き良き異国情緒を残しつつ、新しい街に進化し続けています。そんな長崎市を着物で散策しました。
東山手エリアでは、オシャレな洋館巡りを
まず訪れたのは「東山手甲十三番館」です。ここは長崎の有名な観光地「オランダ坂」を上った先にあります。目を引くブルーの佇まいは、かつてフランスの領事館が住んでいたという代表的な外国人居留地です。1階にはカフェがあり、洋館の中でコーヒーや長崎名物のカステラを食べながら、優雅なひと時を過ごすことができます。2階には長崎のガイドブックが多数置いてあり、ここで次の目的地の計画を立てるのもよし。
◆東山手甲十三番館
住所:長崎県長崎市東山手町3-1
電話:095-829-1013
開館時間:10:00~17:00
定休日:月曜日、年末年始
アクセス:長崎駅から車で約7分、徒歩約27分
料金:無料
駐車場:無し
東山手甲十三番館の奥にあるのは「東山手十二番館(旧居留地私学歴史資料館)」です。クリーム色の建物はなんとも可愛らしく、ついちょっと覗いてみたくなるような親しみやすさがあります。洋館が多く残る東山手地区でも最古の建物だそうで、国の重要文化財にも指定されています。
◆東山手十二番館(旧居留地私学歴史資料館)
住所:長崎県長崎市東山手町3-7
電話:095-827-2422
アクセス:長崎駅から車で約7分、徒歩約27分
開館時間:9:00~17:00 年末年始のみ休み
料金:無料
駐車場:無し
大浦エリアで坂の街の世界遺産を目指す
洋館が立ち並ぶ東山手エリアから、大浦天主堂やグラバー園などがある大浦エリアを歩きます。おすすめのルートは斜めに上る珍しいエレベーター「グラバースカイロード」を使って一気に登り、徒歩で坂を下りながら散策するルート。スカイロードで登った頂上からの景色も必見です。グラバー園へ行かれる方はグラバー園の第2ゲート入口が近いのです。
「祈念坂」は世界遺産・大浦天主堂の真横にある坂です。大浦天主堂の後ろ姿や洋風の街灯、石畳の坂は非常に長崎らしく、なんともフォトジェニック。祈念坂を下ると世界遺産 大浦天主堂はもうすぐです。
「大浦天主堂」は、世界文化遺産 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の構成資産のひとつです。昔は「教会」のことを“天主堂”と呼びましたが、今ではあまり聞かなくなりました。宣教師達は中国で使われていた天主を神さまとし、布教するために天主堂と呼ぶようになりました。この場所も長崎の中国やオランダなどの外国との繋がりを感じられます。
◆大浦天主堂
住所:長崎県長崎市南山手町5-3
電話:095-823-2628
開館時間:8:30〜18:00(最終入館は30分前まで)
アクセス:長崎駅から車で約8分、徒歩約32分
料金:大人 1,000円
駐車場:無し
おわりに
今回は西九州新幹線の停車駅周辺のスポットを着物で旅してみました。武雄で大楠にパワーをもらい、嬉野では美肌の湯に癒され、長崎で異国情緒ある街を散策する。新幹線が開通したことで、九州の魅力がもっともっとみなさんに知って、旅してもらいやすくなりました。これからますますパワーアップしていく九州をお楽しみに!