1泊2日のリフレッシュトリップ

Travel to 豊田市愛知県 旅の楽しみが全部かなう ハイブリッドな旅

愛知県のほぼ中央に位置し、“クルマのまち”として知られる豊田市。
世界をリードするものづくり都市でありながら
市域の約7割を森林が占め、車をちょっと走らせれば
緑豊かな山里が「ようこそ」と出迎えてくれます。
建物ごとアートのような美術館や博物館は都会の表情。
歴史的スポットは懐かしさを感じさせるふるさとの顔。
“最先端”と“懐かしさ”とがバランスよく融合した豊田市で
志田未来さんがハイブリッドな旅を楽しみました。

撮影/村上未知 スタイリング/千本松良枝
ヘアメイク/亀田雅 文/小幡奈々

  • 1st DAY
  • 2nd DAY

最新スポットからグルメまで 好奇心を刺激する旅のはじまり

2024年春にオープンした博物館や昔の暮らしを再現した三州足助(あすけ)屋敷などどこを切り取っても絵になる名所を巡って豊田市ならではの文化に触れます。
1日目スケジュール
名古屋駅から出発!

車 約40

豊田ってどんなとこ? がわかる ホットな豊田市博物館へ

豊田市博物館
豊田市の歴史、自然、人々の暮らしに関する資料を展示する「とよたモノ語り」

豊田市博物館は2024年4月にオープンした、愛知県下でも話題のスポット。世界的な建築家・坂 茂氏が手がけた建物も見どころのひとつで、豊田市産の木材を使った木造建築です。建物の中は天井が高く、開放感たっぷり。館内には豊田の歴史や文化、自然、産業などをテーマに展示しています。最初に目に飛び込んでくるのは、高さ7.8mの展示棚「とよたモノ語り」。民具や動物のはく製などが並びます。ほかにも、まちの巨大ジオラマがあったり、昔の道具に触れたり、音や匂いを感じたりできる展示で、世代を問わず楽しめます。

豊田市博物館
住所/豊田市小坂本町5-80
電話/0565-85-0900
時間/10:00~17:30(入場は17:00まで)
休館日/月曜日(祝日除く)、展示替え期間、年末年始
常設展入館料/一般300円(団体250円)、高・大学生200円(団体150円)
※団体は20名以上、中学生以下無料
※豊田市内在住の方、障がい者手帳をお持ちの方とその介添者(1名)は無料(要証明)

豊田市博物館
ミュージアムショップ・mitsubachi(みつばち)には豊田ならでの商品があり、志田さんも購入
豊田市博物館
豊田市博物館
志田さんは「とよたモノ語り」をじっくりと見学

徒歩 約6

ランドスケープごと楽しむ 豊田市美術館でのアート体験

豊田市美術館
グスタフ・クリムトの「オイゲニア・プリマフェージの肖像」
1913/14年 豊田市美術館蔵
豊田市美術館
徳冨満《2D or not 2D》1993年 豊田市美術館蔵
豊田市美術館
アート鑑賞の後は、敷地内にある茶室「童子苑」でゆったりと一服も

ゆるやかな傾斜を上っていくと、空を背景に浮かび上がる直方体の建物。豊田市美術館は入館までのアプローチから楽しませてくれます。近代~現代の西洋美術および明治以降の日本の彫刻や絵画を3,800点余り収蔵し、それらはコレクション展のスペースでお目にかかれます。普段はあまり美術館に行かないという志田さんですが、多彩な展示に興味津々でした。2階のレストラン「ル・ミュゼ(味遊是)」では、食事とともに、彫刻テラスや庭園、市街地の眺めを楽しむこともできます。

豊田市美術館
住所/豊田市小坂本町8-5-1
電話/0565-34-6610
時間/10:00~17:30(入場は17:00まで)
休館日/月曜日(祝日除く)、設備・保守点検・展示替え等の期間、年末年始
観覧料/常設展(髙橋節郎館含む)一般300円(団体250円)、高・大学生200円(団体150円)
※団体は20名以上、中学生以下無料
※企画展、常設特別展の観覧料はHP展覧会ページをご確認ください
※その他減税や割引等についてはHPをご確認ください
※髙橋節郎館は2025年1月17日まで改修工事のため休館
https://www.museum.toyota.aichi.jp/

豊田市美術館
建物の設計は美術館建築で名高い谷口吉生氏。池の対岸からの眺めも美しい

車 約50

山里カフェMuiで新鮮でおいしいジビエを

オーナーの清水潤子さんは、足助地区で米作りを体験した際、農家の方が獣害に困っていると聞いて、猟師免許を取得してご主人と足助に移住しました。「有害といえど命の恵。最後までおいしく食べてあげたい」と、2017年に築150年の古民家を改築したジビエカフェをオープン。年間100頭以上の鳥獣を狩猟し、解体から精肉まで全ての工程に携わっています。その鮮度と味わいに定評があり、県内外のレストランにも出荷するほど。この日のランチはイノシシのメンチカツ、シカのジンギスカン、ハクビシンのグラタン。ワンプレートに盛られた滋味あふれる料理を目当てに、県内外から客が訪れます。

山里カフェMui
住所/豊田市北小田町伯母平26
電話/090-5037-5199
時間/11:00~16:00(ランチは完全予約制)
定休日/不定休

山里カフェMui
「ジビエ料理は時間勝負。迅速に解体して鮮度のよい状態で提供しています」と清水さん
山里カフェMui
「ジビエプレート」(1,400円)はさまざまなジビエが味わえる月替わりのメニュー
山里カフェMui
山間部にあるため冬季(12/25~3/15まで)はスタッドレスタイヤの方のみ予約受付
山里カフェMui

車 約16

三州足助屋敷
炉の中は800度の熱さ。額に汗しながらハンマー打ちの工程に没頭した志田さん
三州足助屋敷
やさしく指導してくれた七代目 足助重光こと
広瀬友門(ゆうと)先生

ノスタルジックな三州足助屋敷でペーパーナイフ作りを体験

かつての豪農屋敷を再現した三州足助屋敷は、さながら“生きた民俗資料館”。かやぶき屋根の民家が並び、牛が飼われていたり、放し飼いの鶏が歩き回ったりと、山里文化が息づいています。炭焼きや機織り、竹細工など10種類の昔ながらの手仕事が実演され、体験も可能。職人さんたちはみな気さくなので、ぜひ話しかけてみましょう。志田さんは鍛冶屋でペーパーナイフ作りにチャレンジ。熱した五寸釘をハンマーで叩く作業は「楽しいけど難しい!狙いが定まらない~」と苦戦気味。仕上がりを待つ間は機織り小屋も見学し、昭和初期の暮らしに思いを馳せていました。集落が赤く彩られる紅葉の時期もいいけれど、青もみじも格別です。

三州足助屋敷
住所/豊田市足助町飯盛36
電話/0565-62-1188
時間/9:00~17:00(入館券発売は16:30まで)
休館日/木曜日(祝日の場合は翌日休館、大型連休と紅葉シーズンは無休)、年末年始
入館料/大人300円、小人100円(小学生~高校生)
※団体(20名以上)は1割引、障がい者割引あり
※「五寸釘でペーパーナイフ」の実習は2,500円(40分/革ケース付き)。一度に5名まで可能

三州足助屋敷

車 約3

びっくりやの五平餅でほっこりおやつタイム

五平餅は足助地区でも古くから伝わるソウルフード。びっくりやは創業50年、2代目が足助の県道沿いに店を構えて28年という老舗です。自慢の五平餅はすべて手作り。仕込みは深夜3時から。国産のうるち米を炊いて練り、竹串でわらじ型に形どって、1本ずつ準備しているそう。注文が入ってから焼いてくれるので、粒が際立ったもちもちの食感が味わえます。味は味噌としょうゆ、きな粉の3種類。五平餅初体験という志田さんは「こんなにおいしいなんて!」と、パクパクとしょうゆ味を完食。年中、店頭に並ぶおでんも要チェック。

びっくりや
住所/豊田市足助町成瀬31-1
電話/0565-62-1397
時間/9:00~17:00
定休日/水曜日

びっくりや
懐かしい雰囲気の店内
びっくりや
五平餅(味噌、しょうゆ、きな粉)各1本450円
(テイクアウトは380円/共に税別)
びっくりや
味噌もしょうゆも創業からの継ぎ足しのタレ。「仕上げにもう一度炙ることで香ばしさが増すの」と女将さん
「五平餅は豊田のソウルフード」
「五平餅は豊田のソウルフード」
びっくりやの五平餅は志田さんが両手で持ってこの大きさ

「五平餅は豊田のソウルフード」

五平餅は愛知県奥三河地域を中心に、岐阜県、長野県など、中部地方の山間部から発祥した郷土料理といわれています。うるち米で作った餅を焼き、味噌やしょうゆで味つけた素朴さが特徴です。その形状は足助・旭・稲武(いなぶ)エリアはわらじ型、豊田・足助エリアは御幣型、小原エリアはひょうたん型など、市内でもさまざまです。個性的なものでは下山エリアの木の葉型や全長22cmの大わらじ型があるほか、豊田市ならではのクルマ型のものもあるようです。

車 約30

天然ラドン泉が心地いい しあわせ隠れ里 猿投温泉 癒しの宿 金泉閣

名古屋の奥座敷とも呼ばれ、愛知高原国定公園内の霊峰・猿投山の麓にある猿投温泉。自然豊かな山奥の一軒の温泉宿である「癒しの宿 金泉閣」は、地下1,200mからとうとうと湧き出る効能豊かな“天然ラドン泉”が楽しめます。日本での湧出量が少なく、しかも飲泉許可を得た自慢の“飲める天然ラドン泉”。料理にも温泉水を使用することで、浸かるだけでなく体の中からも温泉を堪能できます。春の桜から始まり、新緑、紅葉、時には雪景色と、四季折々の風景が上質感のある客室からも楽しめます。観光ついでに温泉に立ち寄りたい人には、別館の「日帰り温泉 岩風呂 金泉の湯」もおすすめ。

しあわせ隠れ里 猿投温泉 癒しの宿 金泉閣
住所/豊田市加納町馬道通21
電話/0565-45-8522
料金/1泊2食付き26,400円~(2名1室利用時の1名料金)

しあわせ隠れ里 猿投温泉 癒しの宿 金泉閣
和洋室タイプの客室「デラックス」
しあわせ隠れ里 猿投温泉 癒しの宿 金泉閣
天然ラドン泉はミネラルを豊富に含んだ療養効果の高い泉質
しあわせ隠れ里 猿投温泉 癒しの宿 金泉閣
地元の食材を使った創作会席料理